@L / FION
ADM#006 (カセット+DL)

獅子王を想起させるワイルドで危険な獣臭
舞台は今から20年前、2000年代初頭の台湾・桃園。台湾クラブ史上もっとも絢爛にして獰猛だったこの時代「たった一軒のクラブによって、台北中のすべてのクラブが潰される」とクラブ関係者たちが慄くほどの存在感を放っていたのが、桃園でわずか数年だけ営業した怪物箱「獅子王」だった。週末の一晩で6,000人を動員したと語られるフロアでは、おもにハードなハウスやトランス、ブレイクビーツに中国語圏のヴォーカルを織り交ぜた独自の中華式ADMが猛威を振るっていた。それはやがてこの地に根付く「台客式」、大陸の「慢揺」、ベトナムの「ビナハウス」などへと変貌を遂げてゆくことになるのだが──。

ADM#006では、その開業からレジデントDJとして“伝説のクラブ”を支えた@LとFIONをフィーチャーする。収録された楽曲の多くは、おもに2000年初頭にヒットした中華ポップスを攻撃性の高いフロア仕様へと改変したブートレッグで、実際に二人がリミックスを手掛け、当時の「獅子王」でも頻繁にプレイされていたもの。まさに夜半の獅子を想起させる、ワイルドで危険な獣臭が充満する60分。ダウンロードコード付き。

カセット+DL/Soi48/日本盤
盤質/ジャケット NEW/NEW

【@L】
1980年代中頃、改造した自作のターンテーブルでDJのスキルを鍛え、台北市内のディスコで活動を始める。台湾のクラブ黎明期から長く一線に身を置き、テクノ/ドラムンベースを基調したスタイルを確立。「獅子王」オープンにはディレクター兼DJとして参画し、フロア全体を管理する立場として携わった。同時期に〈BPM production〉を設立、同クラブの閉業後は各地でフェスやレイヴを主催するなど、台湾のダンスミュージック文化に多大な貢献を果たしている。

【FION】
台湾東部・花蓮出身のFI ONは、台湾原住民である阿美族に出自をもつフィメールDJという点で、この分野における代表的な先駆者である。1990年代初頭よりキャリアをスタートさせると、その類まれなリズム感覚と技術を武器にテクノ、ブレイクビーツ、ヒップホップなどをジャンル横断的にプレイ。2000年代に入ると、「獅子王」の開業とともにレジデントDJ兼照明監督として一時代を築いたクラブを支えた。現在は、同じく「獅子王」のレジデントDJを務めていたパートナーの@Lとともに〈BPM production〉に籍を置き、台湾各地のレイヴやフェスティバルで活動を続けている。
型番 ADM006
販売価格 2,200円(税200円)
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